珪藻土マニア。根本的な土の知識について---本質を追求した塗り壁材とは?徹底的に解説します!!

珪藻土の真実とは・・

それは、メソポアです。

言い換えると、湿度コントロール(調湿)は「メソポア」の特性です。
聞きなれない言葉ですよね?
珪藻土にはナノサイズの小さな穴(細孔)があいているというお話しをいたしました。
この細孔のことを化学用語で『ポア』と言います。

ナノサイズの小さな穴 細孔 ポア

そして、この『ポア』は、大きく3種類に分類されます。

【 マクロポア 】 ・・ 50ナノメートル以上の大きさのポア
【 メソポア  】 ・・ 2~50ナノメートルの大きさのポア
【 ミクロポア 】 ・・ 2ナノメートル以下のポア

簡単にいうと、ナノサイズの中でも、大・中・少に分類されるということです。
ここで、中に分類される穴のことを『メソポア』と言います。
実は、快適な湿度コントロールが出来るのは、「メソポア」だけなのです。
以下にそれぞれの特性を示します。

【 マクロポア 】湿気を吸うことも、放出することもしません。
【 メソポア  】湿気を吸ったり、放出したりします。
【 ミクロポア 】湿気を吸うばかりで、放出することが出来ません。

従って、湿度コントロールを壁に求めるのならば、「メソポア」がたくさんある土を使わないと意味がありません。
一般的な珪藻土はマクロポア、炭・ゼオライトなどはミクロポアを多く有します。
地質調査の結果、北海道の一部で採掘される珪藻土だけが、突出して「メソポア」をたくさん有しているものがあります。
極めて特殊なその珪藻土を、「メソポア珪藻土」と呼びます。

マクロボア メンボア ミクロボア 湿度コントロールに必要なメンボア 一般的な硅藻土 メンボア硅藻 炭・ゼオライト

どれもメソポアがゼロというわけではなく、どの部分が多いのかという違いです。
ですから、一般の珪藻土や炭などでも、量をたくさん使えば、湿度コントロールも可能ということです。
ただ、メソポア珪藻土を使えば、少量でも、ずば抜けた機能を発揮するのですが・・

大事なのは、珪藻土だから・炭だから・○○○だから、ではなく、「メソポア」であるかどうかです。
また、人工的に「メソポア」をたくさん持たせれば、どんなものでも湿度コントロールという機能が大きくなるわけです。
ただし、人工的に作り上げるには、費用・エネルギー・多くのCO2排出があり、現実的ではありません。

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